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「内装金物」の
リーディングカンパニーとして
アトムリビンテック株式会社は、1903年(明治36年)に指物金具の製造業として創業以来、120周年という節目の年を迎えました。
これまで長きにわたってお客様にご愛顧をいただいておりますのは、家具金物と建具金物を融合させた「内装金物(住まいの金物)」という独自の事業ドメインを確立していること。また、時代を先取りして商品を開発する「ファースト精神」に基づくものづくりをしてきたこと。
さらには、長年の取引関係で構築してきた多種多様な販売ネットワークを背景に、つねに顧客と自社の開発部門とのパイプ役になって双方の連携を図る「全方位型営業」を実行してきたことが、大きな理由だと思っております。
私が5代目の社長に就任して4期目になりますが、これまで先人たちが残してきた技術、発明、知恵、工夫、ブランド力などを受け継ぐとともに、事業にかける想いや、ノウハウ、意気、活力、人々や家族との繋がりなど、継承されてきた歴史と伝統を伝えていかなければなりません。
そして、いまこそ原点に回帰し、新たに見つめ直すこと、そこに込められた想いをくみ取り、価値を損なわず時代に適合させ、より惹かれるものに変化させていくことが、未来へ繋げるために重要だと考えております。
金物業界は今後、後継者問題を含め、他業界と同じように人手不足等による淘汰が進み、生き残りをかけた厳しい状況になっていくと予想されます。
その対応策として、日頃からの業務において常に好奇心を忘れないこと。ものづくりの過程において、「本当にこれで良いのか、満足していただけるのか、クレームは出ないか」など、緊張感を持って相手の立場に立ち、真剣に向き合うことが求められています。
そのためには、会社としても業務に傾注できる風通しの良い環境を意識して整えておくこと。また次世代を担う若手社員にとっても、失敗を恐れず自覚と責任を持って、積極的に挑戦する前向きな姿勢が必要になってくるはずです。
アトムリビンテックは、2000年に上場を果たして以来、23年が経過しました。今後、新設住宅着工戸数は中長期的に減少することが予想されています。そのようななか、企業価値やブランド力を高めつつ、新たな需要と付加価値の創出を追求するとともに、海外拠点に関連する活動に注力していくことが、これからの大きな課題といえます。
なかでも、東南アジア市場に対する商品の認知度向上、および販売活動をはじめとして、新規協力工場の開拓や日本国内市場への販売など、新たな取り組みへの期待に応えたいと考えております。
こうした状況を踏まえ、私たちは「内装金物(住まいの金物)」のリーディングカンパニーとして、環境保護や次世代育成支援など、社会的課題にも積極的に取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献していかなければなりません。
創業120周年を迎え、私たちはこれまで築き上げてきた歴史や伝統を大切にしつつ、未来へ向けて新たな一歩を踏み出そうとしています。
- 代表取締役社長
- 髙橋 快一郎